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なくなった給付金申請書 郵便局の無責任体質
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2009年5月15日 08:30
申請書が役所に届けば、決定通知が送られてくるが・・・
申請書が役所に届けば、決定通知が送られてくるが・・・
 13日、公共事業の入札疑惑で揺れる福岡県八女市で、市民が郵送したはずの定額給付金申請書数十通の行方が分からなくなっていることが判明した。八女市側は取材に対し、「受け取っていない」としているが、郵便物を取り扱った八女市の郵便局は取材を拒否、熊本の郵便事業会社・熊本支社に聞いてくれと繰り返した。
 郵便局は、事件や事故が起こるたびに郵便事業会社の本社などに対応を委ね、取材に応じることは皆無に近い。昨年8月、データマックスがスクープした、福岡市議会保守系会派による政務調査費を使った郵便切手の不正購入疑惑の時は、「事業会社の広報を通せ」として回答を避けた。
 今年4月、大阪地検による強制捜査で、障害者向けの郵便物割引制度(心身障害者用低料第3種郵便物制度)を悪用したとして家電量販大手「ベスト電器」(福岡市)の部長などが逮捕された事件でも、郵便物を取り扱った東京都内の郵便局は取材に応じず、本社広報に聞いてくれと逃げを打った。
 郵便局の隠蔽体質は、民営化後、一層悪質化している。民営化されたことで、法的な情報開示の義務がなくなってしまったのだ。その上、公務員の身分から民間人になった局長さんたちは、「答える義務はない」とばかりに「広報を通せ」と取材を突っぱねる。
 八女市の場合も、直接郵便物を扱った地元郵便局には取材に答える義務があるはずだ。こうした事案については「官」であるか「民」であるかは関係ない。公金がからむ問題である以上、「広報を通せ」では済まされない。給付金の申請書がなくなるというケースは、他の自治体でも起こっている。郵便事業会社は、襟を正してこの問題に取り組むべきである。

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