厚生労働省の分割を指示したはずの麻生首相が、党内の反発であっけなく方針を転換した。原因は幼保一元化に触れたことだろう。(もっとも言及したのは与謝野財務相だが・・・)
幼稚園と保育所(園)は所轄官庁も基本法も違う。一元化することは容易ではない。省庁間の調整以上に現場の反対、つまり幼稚園側と保育所(園)側の賛同を得ることが困難なのである。また、保育所(園)に対する補助金を減らそうとの麻生首相や与謝野財務相の魂胆が透けて見えるだけに簡単にまとまる話ではない。
ブレまくる宰相復活に、民主党は大喜びだが、子どもをあずかる保育所(園)や幼稚園の現場は大迷惑。とくに幼保一元化で経営基盤を脅かされる認可保育園の怒りは凄まじいとも言われる。自民党の支持団体をこれ以上減らさないでとの衆院選候補者たちの思いは麻生さんには届いていないらしい。