高松組が1億5,000万円で落札した福岡市内の案件。破綻により工事が停止したままである。
施主に話を伺うと「実際に工事が始まると、現場はすごく整然としてスタッフの態度もよかった。工事入札の金額の低さに不安はあったが、さすが老舗だな、と感じていた」。
5月15日の業務停止の際も朝8時から通常通り現場は動いており「情報は入っていたけれど、何のことかと思うぐらい普通だった」という。しかし、9時を過ぎた段階で工事はストップ。すぐに高松組まで足を運んだが、すでに中には入れない状態だった。20日には下請けの業者がフェンスと仮設事務所を撤去、警備会社も人を引き上げた。
「現場周辺は子どももたくさんいるからフェンスを撤去されると勝手に入られたりして危ないのだが、聞き入れてもらえなかった。仕方がないので今はうちでロープを準備して応急処置をしている状態。高松組の看板も上げられたまま。先日は警備会社から『うちの分(費用)だけでも直接払ってもらえないか』と相談に来た」とのこと。
工事再開の調整を含め、その余波はまだまだ続きそうだ。
【烏丸 哲人】
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