建設業界をリードするスーパーゼネコンの1社である大成建設。その大成建設が、鳶(とび)工の常庸単価を14,500円とした話が、業界内で話題になっている。
常庸とは、当初の請負契約とは別に+αで生じた人件費などを指す。1日幾らで計算され、国土交通省提供の公共工事設計労務単価がひとつの目安とされる。2008年度の福岡地区での公共工事設計労務単価(鳶工)は15,200円。09年度は15,100円と、なんとか15,000円の壁を守ってきた。
ゼネコン各社はこれを基準に常傭単価を決めるのだが、ここに来て大成建設が14,500円を打ち出したことで、他社がこれに追随するのでは?との不安が協力業者のなかで出ているのだ。
同社の09年3月期決算状況は、連結売上高1兆6,411億円、最終赤字244億円となっており、今後も逆の意味での「プライスメーカー」として名を馳せていくものと予想される。
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