第37代大統領のリチャード・ニクソンで、1972年6月17日に端を発した「ウォーターゲート事件」が原因で74年8月9日に辞任しました。
ウォーターゲート事件は複雑かつ膨大な陰謀が絡み合った事件であったため、詳細については他書に譲りますが、大まかな経緯としては、当時野党だった民主党の本部が入っていたウォーターゲート・ビル(ワシントンD.C.)に盗聴器を仕掛けようと侵入した不審者の発見から始める。その背後に、ニクソン大統領の関与が取り沙汰され、2年にもおよぶ政治スキャンダルへと発展し、ついには大統領の辞任という前代未聞の結末を迎えました。
その間、ニクソン大統領の支持率は戦後最低を記録したりと、ダーティーなイメージが付きまとう人物ですが、アメリカ軍撤退によるベトナム戦争の終結や、中華人民共和国を国家としての承認と国交樹立への関係づくり(79年に樹立)、麻薬取締局の設置など、多くの功績を残した大統領でもあったのです。また、スペースシャトル計画のゴーサインを出したのも彼の業績でした。
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