ネットアイビーニュース

NET-IB NEWSネットアイビーニュース

サイト内検索


カテゴリで選ぶ
コンテンツで選ぶ
会社情報

社会

隠蔽は許さない! 新型インフル初動ミス、やっぱり福岡市の不作為(1)
社会
2009年6月17日 08:00

 福岡市で感染が拡大する新型インフルエンザ。医師からの遺伝子検査を拒否するという初動での間違いを犯したのは博多保健所、つまり福岡市である。たび重なる会見でもその真相は明らかにされておらず、秋以降の第2波への対応を危惧する声が高まっている。市の不作為を証明し、問題点を確認しておきたい。

 県の保健環境研究所で、博多区にある板付中学の生徒の新型インフルエンザ感染が確認されたのが今月6日。それ以降、感染者数は増えつづけ、16日までに69名、職場内感染まで明らかとなっている。福岡市保健福祉局は、初動のミスを県内感染第1号となった外国人の動きを教えなかった県の責任にしたが、事実関係が明らかになるにつれ、県の情報開示不足と今回のミスとは別問題であることが分かってきた。
 
 12日に報じた、市の発熱相談センターが使用する「新型インフルエンザ相談票」の記入には、相談内容によって遺伝子検査が必要かどうかを最終判断するための基準なり、マニュアルが必要となる。市保健福祉局に確認したところ、厚生労働省の通知がそれに当たるのだという。該当する文書は、厚生労働省健康局結核感染症課長から都道府県・政令市・特別区の新型インフルエンザ担当部(局)長あてに出された「新型インフルエンザ(豚インフルエンザH1N1)に係る症例定義及び届出様式について」とその改定ごとの通知であることが判明した。福岡市の場合は保健福祉局長あてということになる。
 
 「通知」は1回目が今年4月29日、その後5月9日、同13日、同22日、同24日と合計5回出されており、医師が新型インフルエンザと判断するための症例定義、新型インフルエンザの擬似症例と判断した時の保健所等への届出様式を定めている。通知が5回にわたったのは、新型インフルエンザの国内感染状況の変化に合わせ、その都度症例定義などを変更したためである。
 
 まず注目すべきは、市内での感染第1号(板付中生徒)が確認された今月6日までの基準となった5月22日付けの「通知」である。これは13日付の通知から症例定義が改定されたことにともない出されたもので、国内感染の拡大にともない、擬似症例や医師の判断基準に幅を持たせ、感染確認を容易にするためのものと思われる。
別紙を含めて6枚になる同日の通知のうち、「症例定義改定についてのQ&A(5月22日版)」をご覧いただきたい。
「問1 今回の症例定義の改定でなにが変わるのか」としてその答えには次のように記されている。「従来、擬似症患者は、新型インフルエンザがまん延している国又は地域等の滞在歴・渡航歴等の疫学的用件が必要であったが、今回の改定では、症状及び医師の臨床的な判断のみとした」。厚生労働省は新型インフルエンザ感染者を早期に捕捉するため現場の医師らの判断に比重を置く改定を行なっていたことになる。

つづく

市政取材班

                                                                 
090617_infuru1.jpg
(※画像をクリックすると拡大します)


※記事へのご意見はこちら

社会一覧
日本国家"根源的変革"の処方箋シリーズ
2012年11月25日 07:00
日本国家"根源的変革"の処方箋シリーズ
2012年11月24日 07:00
日本国家"根源的変革"の処方箋シリーズ
2012年11月23日 07:00
日本国家"根源的変革"の処方箋シリーズ
2012年11月22日 16:42
「自爆民主党解散」シリーズ
2012年11月21日 15:20
イベント情報
2012年11月19日 14:00
NET-IB NEWS メールマガジン 登録・解除
純広告用レクタングル

2012年流通特集号
純広告VT
純広告VT
純広告VT

IMPACT用レクタングル


MicroAdT用レクタングル