3日、佐賀県内の製紙工場から出た製紙スラッジといわれる汚泥を熊本県内の牧場に不法投棄した容疑で産業廃棄物処理運搬の(有)九州エコテックと(株)サンクス(共に田川市の同一地内)が県警などから家宅捜査を受けた。当日は報道陣が見守るなか、約20人の捜査員が押収品を入れたと見られるダンボールを持ち帰ったとされる。
4日、取材のため両社を訪れたが、通常の業務を行っていた。そこで、見に入ったのが、両社の建物に加えて「田川市再生資源回収施設」の建物(写真1)。関係者によると「(田川)市から業務委託を受けてサンクスが産廃処理を行っているために同敷地内で作業している」とのこと。さらに同市との密接な関係も明らかとなった。
サンクスは2005年から07年までの3年間、約920万円の固定資産税の免除を受けていたというのである。市企業誘致育成条例の適用を受けており、優遇措置を受けているのだ。この事件の展開次第では優遇した田川市に対する責任追及の声が上がる可能性も出てきた。さらに、同市と九州エコテックとの繋がりを検証してみる。
【道山 憲一】
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