マンションデベロッパーとゼネコンとの関係については、これまで何度か報告してきた。どのデベロッパーが潰れるか分からない昨今では、圧倒的にゼネコン側の力が強い。したがって、マンション建設の発注に関しても、デベロッパー側もいろいろ工夫している。
あるデベロッパーは、施工はほとんど同じゼネコンにいつもお願いしているが、本音では「現場管理などは不満」と語る。しかし、そのゼネコンがいなくなれば、マンション建設ができなくなる可能性もあるため、自社で別にもう一人現場管理担当を雇って、工事にあたらせている。人件費も決して安くはないが、良いマンションを造りたいという想いからそうしているとのこと。以前ならゼネコンに「現場管理の人間を増やしてもらえないか」と強く交渉できただろうが、今はゼネコンにお願いする前にデベロッパー側が自発的に自社スタッフを雇っているのが実情である。
【宮野 秀夫】
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