代表就任後初めて福岡入りした民主党の鳩山由紀夫代表は、7日夕方開かれた民主党県連・連合福岡主催の集会で「官僚に丸投げする自民党政権を終わらせなければならない」と麻生政権を批判。「福岡から政権交代を起こすために勇気を」と呼びかけた。
この日集まった連合福岡の関係者や支持者ら約2500人は、鳩山代表が到着すると大きな拍手やかけ声が起こり、鳩山代表の人気と民主党支持の回復ぶりがうかがえた。
警固公園での決起集会には連合の高木剛会長も駆けつけ、「格差社会のなかで閉塞感が漂っている。明るい社会に変えていこう、総選挙はその一歩だ」と訴え、九州から日本を変えていこうと呼びかけた。その後あいさつに立った鳩山代表は、官僚任せの自民党政治を批判し、政権を交代させることが天の使命だと気迫を込めた。さらに補正予算を含めた今年度予算のうち半分が借金であり、緊急経済対策と言いながら多くは官僚のための基金になっているとして、国民生活を無視した予算を批判。NHKの大河ドラマ「天地人」をたとえに、「人の和で政治は変わる。変えていこうではありませんか」と政権交代を訴えた。このあと民主党の県内1区から10区までの衆議院現職と予定候補者が全員壇上にならび決意表明を行なった。
鳩山代表は警固公園での集会に先立ち、社民党、国民新党、連合の代表者らと会談。その後北九州市のJR小倉駅前、黒崎駅前で演説。このあと福岡市にUターンして決起集会に合流した。
先月末から、小沢代表代行が2度、今日の鳩山代表の福岡入りと、民主党との福岡への力の入れようには、並々ならぬものがある。前回総選挙では11の小選挙区で1勝10敗。今回はその轍を踏むことは許されない状況だ。九州の小選挙区38のうち福岡県は11を占め、比重は大きい。福岡県での勝利がなければ政権交代もおぼつかない。比例区での民主党の支持率や予想獲得議席は自民党をリードしているといわれるが、小選挙区では互角とも言われている。こうした情勢であるだけに鳩山代表や小沢代行が福岡入りし、連合を始めとした支持団体との緊密な連携と支援体制を強化することが必須条件になっている。
7日の決起集会は、急きょ設定されたにしては予想以上の参加者があり、大成功だったと民主党関係者は語る。8月ともいわれる総選挙に向け、民主党もアクセル全開となってきたようだ。
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