8日、福岡市博多保健所が、医療機関による新型インフルエンザの遺伝子検査の要請を断っていたことが明らかとなった。新型インフルエンザの感染拡大を、事実上役所が助長した形となる。吉田宏市長の言う「万全の態勢」「安心して」は、まったくのデタラメだったことになるうえ、市が市民の生命を脅かす結果となったことで、市長の責任を問う声があがっている。
板付中学校の生徒に新型インフル感染が確認されたのは今月6日土曜日。板付地区ではその1週間ほど前から感染が疑われる患者が続出、診察した複数の医療機関は博多保健所に対し、遺伝子検査を要請していたという。しかし、保健所側は遺伝子検査を実施しようとせず、季節性インフルエンザとして対応するよう指示を繰り返したとされる。
結果、感染を拡大させた。「行政の犯罪」と言っても過言ではあるまい。
福岡市保健福祉局の担当課は10日早朝から対応に追われているが、満足な回答ができない状態となっている。福岡市の危機管理は破たんしている。
吉田市長は感染者の数が増すたびに記者会見に現れ、「まじめにやってます」という姿をアピールしてきたが、この事態を招来した責任は免れない。福岡市政の堕落ぶりを嘆いてきたが、全てはトップの責任である。
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