新型インフルエンザへのデタラメな対応ぶりが明らかとなった福岡市が、県との間に新たな火種を作ってしまった。
9日の会見で市保健福祉局理事は、県内感染第1号となった外国人男性の情報について、県が公表しなかったことを激しく非難したとされる。板付地区で感染が拡大したことを県の責任に転嫁しようとするものである。しかし、感染拡大の責任は、医療機関からの遺伝子検査の要請を拒否してきた福岡市にあったことが明らかとなっている。無責任にもほどがある。
市側のいいがかりに、県は大人の対応を見せる。「言った、言わないの話になるといけませんから」と余裕の姿勢。ただし、外国人男性の感染が確認された折、福岡市側から確認はなかったのかとの質問に対しては「ありました。口頭ですが、きちんとお話してあります」ときっぱり。福岡市の言い分は虚偽だった疑いまで浮上した。
お粗末な危機管理体制に吉田市長への批判が高まるなか、空港問題に続いて市と県が対立する事態となった。喧嘩を売られた県はいい迷惑である。
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