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総務相辞任 「郵政民営化貫徹」の胡散臭さ
政治
2009年6月13日 10:51

 不正ばかりはたらく会社の社長の続投は許さないと、正論を貫いた鳩山大臣の首が飛んだ。大臣に辞めろと迫った自民党の中川秀直元幹事長は「郵政民営化を貫徹する」と意気込んでいたが、さっぱり意味が分からない。「郵政民営化を貫徹する」とは、日本郵政の不正を隠蔽することだと解するが、間違いだろうか。

 日本郵政が犯した最大の犯罪行為は「かんぽの宿」の売却問題である。公金で建てられたかんぽの宿を1万円で叩き売ったり、異常な安値によるオリックスへの一括売却などを平気で行なおうとしたことは背任行為ではなかったのか。民営化された途端に噴き出したかんぽの宿についての疑惑の数々は、未解決のまま残されている。それだけに、オリックスへの一括売却を止めたことは高く評価される。止めたのは他ならぬ鳩山氏だ。鳩山氏が総務大臣でなければ、オリックスへの売却は止められていなかっただろう。国民の共有財産を守った大臣がなぜ更迭されるのか理解に苦しむ。どう考えても、辞めるべきは不正にまみれた日本郵政の西川善文社長である。
 
 障害者団体への郵便料金割引制度を悪用した事件では、東証一部上場の家電量販大手「ベスト電器」(福岡市)や広告代理店「博報堂」の子会社など、名だたる企業が不正に手を染めていた。しかし、捜査が進むにつれ、日本郵政自体が犯罪に手を貸していたことが明らかとなっている。この問題でも一般の郵便局利用者を裏切っているのだが、問題は、こうした一連の不正についての詳しい情報が国民に伝わらないということである。

 日本郵政の不正や内部情報が表に出にくい状態になったのは、「郵政民営化」の結果である。民営化された日本郵政に対しては、「情報公開請求」をかけることができなくなったからであり、マスコミも含めて国民による監視、チェックができない状態となっている。
 小泉改革の象徴でもある郵政民営化がもたらしたものは、人口の少ない地域での郵便サービスの低下と、日本郵政のブラックボックス化だったのである。唯一、日本郵政の不正を暴くことができるのは、同社を所管する総務省だったということになる。日本郵政やその利権に関与する人間たちにとって、不正を暴いた鳩山氏は邪魔者に過ぎなかったのであろうし、このまま総務大臣を続けられてはよほど都合が悪かったのだろう。
 
 中川元幹事長らの異常なまでの鳩山氏攻撃は、触れられたくないものに触れた人間の追い落としにしか見えなかった。現状を見る限り、「郵政民営化の貫徹」とは「不祥事隠蔽」と同義でしかない。支持率低下を招来することが分かっていながら守ろうとする日本郵政の闇とは何か。徹底的に検証するには、やはり政権交代しか道がないようだ。
                                    秋月

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