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西松献金事件 公判も政治ショー
社会
2009年6月20日 09:49

 19日、注目された西松建設違法献金事件の初公判が開かれた。ただし、この日被告席に座ったのは、国沢幹雄前社長ら西松建設側の人間だけ。同じ政治資金規正法違反の容疑で逮捕・起訴された小沢民主党代表代行の公設秘書については、公判の日程さえ決まっていない。罪を認めていた西松側に対する公判は、なんとこの日で結審、次回7月4日には判決が言い渡される。どこまでも政治ショー的な事件になってきた。
 
 検察側の冒頭陳述は、被告の罪を明らかにするというより、小沢氏側の事件への関与を世間に知らしめるためのもの、としか思えない内容だった。建設業界のいうところの「天の声」という言葉をこれでもかと連発し、悪徳政治家・小沢一郎を演出して見せた。西松建設側被告の悪行にはさらりと触れた程度で、誰の裁判なのか分からないという印象だ。「天の声」については、いつ、誰が、どのような形で発していたのか、具体的な事実は一切述べられていない。争う姿勢がない西松側被告に対する陳述だからこそ許される「言いっ放し」。通常なら、後々「具体的な証拠は?」と切り返される内容である。

 検察側は、西松建設がダミー団体「新政治問題研究会」や「未来産業研究会」を通じて小沢氏側に提供した金について「西松建設の金であることを隠した闇献金」と断じたが、それなら、両団体の金を受け取った政治家は、自民・民主を問わず全て同罪であろう。しかし、冒頭陳述には小沢氏以外の政治家の名前は登場しない。多くの政治家に対し金を出した側である西松建設の代表者の裁判であるにもかかわらずだ。
 
 懸念されたことではあるが、検察側は、西松建設による政界全体への違法献金の実態を解明するどころか、小沢代行の政治的影響力を削ぐことにのみ集中しているように見える。19日の公判においては案の定、自民党が期待していた通りの冒頭陳述が繰り広げられ、またしても検察が政治に大きな力を及ぼす結果となっている。繰り返すが、西松建設から政治資金の提供を受けていた政治家は小沢代行だけではない。その数からいけば、明らかに自民党側の方が多いのであり、事件を政治的に利用しているかのような印象を持たれる検察のあり方は正常とは言えない。「国策捜査による政治ショー」そう感じているのは筆者だけではないだろう。
                                  頭山 隆

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