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政界インサイドレポート

麻生首相の「自爆解散」(4)
政界インサイドレポート
2009年6月25日 08:00

<自民党の「麻生リコール」の成否>
 
 もし、麻生首相の思惑通りに「神風」が吹き、東京都議選を乗り切ったとしても、おそらく、その頃には首相に真の意味での「解散権」は残されていない。
 自民党選対は6月に入って、全国300小選挙区のうち、接戦の50選挙区の選挙情勢調査を極秘に実施した。結果は、「9割以上の選挙区で自民が負ける」(選対幹部)という悲惨なものだったという。
 検察捜査による民主党批判で多少挽回できても、もはや流れを変えるのは難しい。
 麻生首相が解散の機会を逸したとき、自民党議員には、内閣支持率が20%でも30%でも、国民の支持を失った総理大臣で選挙を戦うメリットは全くなくなっている。
 麻生おろしは確実に始まる。
 「勝てない以上、解散を憲法上許されるギリギリまで引き延ばすしかなくなるが、麻生首相のままでは、国会会期末の7月28日より後に解散を送る口実はない。追い込まれ解散で惨敗だ。その点、総裁選を8月に前倒しして実施し、衆院の任期満了の9月10日前に臨時国会を召集して新首相を選び、そこで解散すれば最長で10月18日まで総選挙を先送りすることが可能だ。自民党は何人総理を代えるのかと批判を浴びるだろうが、それでも麻生首相で戦うよりましのはずだ」(小泉チルドレン)
 ポスト麻生には舛添氏や石原伸晃・幹事長代理、石破茂・農水相の名前があがっており、民主党も自民党が最後は首相を交代させると判断して、「選挙をやらずに首相をもう一回代えるのなら、自民党は下野すべきだ」(菅直人・代表代行)と牽制している。
 しかし、現実に麻生おろしが成功する可能性は高くない。 
 自民党の党則では、総裁選挙の前倒し(総裁リコール)には所属議員と都道府県代表の合計の過半数の賛成が必要だ。しかも、麻生首相が「いやだ」といえば、総裁はリコールしても総理を辞めさせることはできない。
 むしろ、リコール失敗か、あるいは麻生首相が退陣を拒否して”自民党のバカヤロー”と自爆解散し、事実上、自民党は四分五裂状態で選挙選に突入することになる可能性が高い。
 すでに「反麻生」勢力はそうした事態に備えている。中川秀直・元幹事長は麻生政権下で骨抜きになっている公務員の天下り規制の強化を主張して”独自のマニフェスト”づくりに動いており、日本郵政の西川善文・社長の人事をめぐって更迭された鳩山前総務相も、「自民党を2つに分けたらどうかという意見もある」と、郵政問題追及を掲げたグループ旗揚げをめざしている。
 いずれも、自公政権の維持はできないと選挙後の民主党との連立をにらんだ分派運動だ。
 麻生首相の手による解散そのものが、自民党崩壊の引き金になりそうだ。

~了~

 

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