―上海経済圏・寧波経済事情視察ツアー―
◎世界的不況下でも急成長。世界が羨む港湾都市
寧波のある浙江省は中国の南東部沿海部に位置し、海岸線の総延長は6486kmで、中国でトップを占める港湾都市である。近年、島を切り崩して造った港は、30haもあり、そのスケールは日本では想像がつかないくらいだと言われている。また、昨年5月に完成した世界最長の杭州湾大橋は、福岡と山口を結ぶ関門橋の約6倍にもなる。
今回データ・マックスの経済視察ツアーで訪れる寧波は浙江省の副省級市であり、上海経済圏の中核都市の1つ。中国国内でも第2の港湾都市として、中国経済を牽引している。プラスティック成形を中心とした金型集積、アパレル、小物家電などの雑貨製造が盛んな町で、同地区に進出している外資系企業は2,000社を超え、世界経済も注目するビジネス都市でもある。
リーマン・ショック以降、世界貿易の伸びが大幅に減速するマイナス環境の下、浙江省が輸出向け企業に対する政策面からのサポートに力を注いだ結果、輸出の急速な伸びを維持しているという。寧波市の年間の輸出入貿易総量は前年比+17.8%の328億ドルに達した。そのうち輸入額は98億2,000万ドル(同+17.1%)、輸出額は230億ドル(同+18.2%)となっている(寧波政府HPより)。その数字は世界が羨ましがるほどだ。
◎博多商人のルーツはここにあり?!
博多と中国のつながりは古く、古代までさかのぼる。金印などのエピソードに加えて博多湾は北宋や南宋の商人と住吉神社、筥崎宮など寺院神社や荘園領主らによる日宋貿易の拠点となった。また、『海東諸国紀』などの文献によれば、日明貿易で博多商人が明で買い付けた生糸が、日本で20倍の価値になり、逆に日本の銅は明で4~5倍の価値になったという。また銅銭を輸入し、日本刀や硫黄などを輸出し、博多商人は巨万の富を得ることとなり、今日の博多のルーツは中国との貿易、そして博多湾から程近い上海経済圏・寧波にあるといっても過言ではない。
今回のデータ・マックスの経済視察ツアーでは、現地の元気の良い企業の経済視察のみならず、博多と上海、そして寧波の歴史を振り返りながら、中国の急成長都市をじかに体感できるツアーでもある。昨年の北京五輪の成功をはじめ、来年5月には史上最大とも言われる上海万博が開催される中国。バイタリティーに溢れた中国の急成長都市を視察して、貴社のビジネスにぜひ活かしていただきたい。
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