八女市町村会館の工事をめぐる疑惑について3日、データマックスの取材に対し八女市の担当課が、同会館工事の入札予定価格が「間違い」だったことを認めた。
八女市は同会館の工事について、「リファイン」といわれる建物の躯体を利用してリニューアルさせる工法を採用。今年2月16日に入札が行なわれた。入札予定価格は16億7,500万円、最低制限価格は14億5,600万円である。開札は翌17日だったが、この日を待たずに入札に参加した8共同企業体 (JV)のうち7JVが「辞退」、1JVは予定価格を1億7,500万円もオーバーする金額で応札していた。事実上、業者側がそろって八女市の積算根拠は間違っていると宣言したようなものである。一般競争入札では考えられない事態に注目が集まっていた。
この後、昨年11月に就任した三田村統之八女市長が、自身が市長選挙で訴えた「新築案」への方針変更を打ち出し、数億円も高い工事費の支出を決めていた。
入札が不成立となった理由について、八女市によるマスコミや市民への説明は二転三転してきたが、入札予定価格そのものが間違いだったことを初めて認めたことになる。
「間違った」理由について八女市の担当課は、設計を請け負った「山下設計・九州支店」が、設計図面に存在する項目を内訳書に入れていなかった等、いくつかのミスを犯したことが原因としているが、八女市側も確認を怠ったためとしている
今回の取材で入札予定価格が「間違い」だったことについて、渋々認めた八女市だが、20分余りの取材中、「入札で落ちていれば(注・落札されていればの意)、『間違い』ではなかった」などと、訳の分からない話でごまかそうとしつづけた。明日からそのやりとりを詳細に再現してみたい。
(つづく)
※記事へのご意見はこちら