7月3日、福岡市中央区のホテルにおいて、植木とみ子氏の「市役所(おやくしょ)の女」の発行を祝う会が催された。出席者400人を超すという盛大な会となり、会場の舞台横には植木氏の名前入りの氷の彫刻が置かれ、涼と美を感じさせる演出。
植木とみ子氏は九州大学大学院修士、博士課程を経て、長崎大学教育学部講師、助教授として活躍。同大学在籍中の1991年に、福岡市からの要請で初の女性部長として招聘される。以後、中央区長、市民局長、財団法人文化芸術振興財団副理事長、環境局長、教育長などを歴任し、現在は福岡市総合図書館の館長を務める。「現代家族図鑑」、共著に「高齢者社会と家族生活」、「福岡市の婦人の意識と生活」など、多くの著書がある。
今回の「市役所(おやくしょ)の女」も、還暦を迎えた植木氏が19年間を過ごした福岡市役所でのさまざまな思いを込めて執筆したという。
発起人の挨拶を受けた植木氏は、自身の入庁時のエピソードをはじめ、大学と市役所の環境の違いや、これまでお世話になった方々への感謝の気持ちを巧みな話術で披露。会場からは割れんばかりの拍手が贈られた。植木氏の人気振りがうかがえる光景だった。
市長選出馬の話題が飛び出すかと、会場の一部からささやかれ期待も膨らんだが、今回は残念ながら、 そうした場面は一切なかった。
最後に、博多町家ふるさと館館長の長谷川法世氏、石村萬盛堂社長の石村僐悟氏、明太子ふくや社長の川原正孝氏の音頭による「祝いめでた」の合唱、亀田均氏による手一本で会を締めた。
今後の行動が注目される女性であることは間違いないだろう。
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