都市高速道路の人工島への延伸に10年かかることを報じてきたが、きょう(8日)、吉田宏福岡市長が国土交通省を訪れるとの情報が飛び込んできた。目的は人工島への都市高速道路延伸に対し、国の協力を取り付けること。金子国交相及び同省の対応が注目されるが、巨額公共事業をめぐり民主党推薦の吉田市長と自民党の市議、県議、そして国会議員らが蠢く事態になっている。吉田市長は8日、朝8時から福岡県選出の国会議員団に市の重要事項について説明と要望、その後国土交通省を訪れると見られる。
福岡市が計画通り2014年に青果市場の人工島への統合移転を実現するためには、同年までに都市高速を延伸する必要に迫られていた。移転の条件が、新市場開設と同時期の都市高速延伸だったからである。ところが、延伸工事完成まで10年かかるとの話が青果市場関係者に広がり、あわてた政界関係者が事業の推進を各方面に働きかけていた。
先月23日、福岡市議会の新議長選出問題で混乱するなか、川口議長ら自民党市議と河辺九電工会長、大同青果の大野社長などが県議会に都市高速延伸の早期実現を要請。青果市場関係者が同行したことに疑問の声があがっていた。
一方、吉田市長サイドは、自民党の実力者を通じて金子国交相に都市高速道路延伸実現を働きかけてきたといわれる。
未確認ながら山崎拓元自民党副総裁による根回しが行なわれたとの情報もあり、事実なら、吉田市長の東京出張はお膳立てに乗ったセレモニーということになる。
今回の動きはあくまでも「青果市場」のためのもので、こども病院のためとの話は一切出ていない。市場関係者の反発を恐れた政治家の動きでしかなく、「10年」の事実を隠蔽するためのものとの指摘も出ている。利権の構図が見えはじめた。
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