9日、JR西日本の山崎正夫社長が辞任を表明した。05年、107人が死亡、562人がけがを負ったJR福知山線脱線事故で、神戸地検が同社長を業務上過失致死傷罪で在宅起訴したことを受けたもの。
山崎社長が常務取締役鉄道本部長だった96年、事故原因のひとつとされる事故現場のカーブ付け替えにあたり、自動列車停止装置(ATS)の設置を怠ったため事故を発生させたとされる。地検は安全対策の責任者として過失があると判断したことになる。
山崎社長は刑事責任はないとして争う構えで、公判では事故を想定できたかどうかという「予見可能性」が争点になると見られる。
多くの犠牲者を出した福知山線脱線事故で、刑事責任を問われることになったのは山崎社長1人。他の多くのJR西日本幹部は不起訴となっており、疑問の声もあがっている。
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