公約違反が当たり前になった吉田宏市長だが、どうやら自身のマニフェストは忘れ去っているらしい。
06年の市長選の折、吉田市長が公表したマニフェストには「小中学校の校庭の全面芝生化を進める」と明記してある。しかし、計画が進むどころか、先に芝生が敷かれたのは市役所の前だった。
先月末、福岡市役所前の1,650m2の広場に「人工芝」が敷き詰められた。約4,000万円もの税金が投入されたという。一体「校庭」の芝生化はどうなっているのか教育委員会に尋ねてみた。「校庭全面芝生化は百道浜小だけ。西陵小が中庭の芝生化に取り組んでいるが、その他検討中のものはない」とのこと。しかしこの2校とも、山崎広太郎前市長の方針決定によるもの。吉田市長の就任後には新規の計画はなく、またもや公約違反ということになる。
任期まで1年半を切った今、市役所前に人工芝を植えている場合だろうか。校庭の芝生化は、整備だけでなく手入れにも費用や労力を要するとされる。しかし、近年「鳥取方式」と呼ばれる新たな芝生化の手法が全国の注目を集めている。やり方はいくらでもあるのだが、公約を忘れているのなら事業を進める術はない。吉田市長にとってマニフェストとは何だったのだろうか。人工芝の上でじっくり考えてみるがいい。
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