現在でも愛読者の多い岩波書店より発行されている『岩波文庫』シリーズです。1927年7月10日に創刊され、現在の文庫本シリーズの姿を確立させました。学術的な観点から良書と思われる作品を安価に読者へ届ける目的で発行されており、日本の出版界に大きな影響を与えたと言えるでしょう。
記念すべき最初の作品は「新訓万葉集」で、夏目漱石の「こころ」、幸田露伴の「五重塔」など全22作品が刊行されました。当時、一番安い文庫は「五重塔」20銭で、およそカレーライス1皿と同じ金額だったそうです。
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