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【破綻の裏に】渡辺硝子建材 破綻に絡むセメント・生コンブローカー日本カインド(2)
清明がほえる
2009年7月14日 08:00

 (株)山本工務店を潰した國徳氏は1992年4月に臼井商事(有)の代表に復帰し、同年5月に商号を日本カインド(有)に変更。95年10月には株式改組を行なった。

 設立当初から建材販売を主力とした事業展開を行なってきた。特にセメント販売および運搬業、そして生コンクリートの販売が事業の中核を成し、以前は住友商事や三菱商事グループの下請けとして、セメントの販売や運搬を実施していたとされる。その主力営業先である生コンプラントから生コンを仕入れて、大手ゼネコンに販売するとともに、その営業先の大手ゼネコンの持つ九州地方一円の工事を地場建設会社に紹介し、仲介マージンを得るビジネスを展開していたという。いわゆるアウトサイダー的“ブローカー”としての位置づけであった。

 過去の営業先をひもとくと、大手・中堅ゼネコンや地場大手ゼネコンの名が連なっている。営業拠点も96年2月に宮崎市高千穂通に宮崎支店(現南九州支店)、98年12月には福岡県嘉穂郡桂川町に筑豊支店、2001年9月に東京支店を立ち上げ進出した。売上高も97年3月期が12億5,177万円から、翌年の98年3月期は22億3,469万円に急上昇。近時の04年3月期は28億6,229万円の売上高を計上するなど、業績は20億円台をキープし続けた。

 だが、売上高の計上であっても、実質上は前述したとおりセメントや生コン売買の仲介をしているに過ぎず、粗利益率は3%が関の山で、最終利益に至っては毎期100万円台を計上するに過ぎない、しょせんは口銭商売であった。不良債権も大口、小口とも散発していた。

 また國徳氏は山本工務店を破綻させたことで、金融機関の信用は極めて薄く、資金調達力は弱かった。よって、支払いは裏書手形を中心とした手法を採用していた。

(つづく)

【河原 清明】


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