筆者は民主党ファンという立場ではない。民主党が政権を取っても、いずれは腐ることが予想される。しかし、何よりも優先されることは、自民党政権を一度、木っ端微塵に粉砕すること。これなしには日本の根本的な変革はなされない。これが筆者の立場である。自民党の議員が、日本国家を守り発展させる気概や使命感の一片をも持ち合わせていないことは明白である（個人的には意識を持ち合わせていても、自民党の組織内では拘束され何もできない）。
　「半世紀も権力の座にあり続ければ、組織制度疲労が生じる」と指摘する識者もいるが、その主張はずれている。「半世紀も政権交代のない政治を展開してきた自民党は、傲慢になり、本質を見抜けない（大衆心理に対して理解不能になる）」と指摘するべきだ。よーく熟慮してみてほしい。小泉から麻生まで（福田は２代目であるが）４人の首相がジイさんから引き継いだ３代目の政治家が国家の首相におさまることは、民主主義政治体制内では異常なことだ。
　自民党の関係者はみんな忘れている。『変人・小泉』は2005年の総選挙で自民党を解体させているのだ。小泉の『郵政民営化』のワンフレーズ手法に魅了された人たちが投票した。結果、民主党を叩きのめし自民党は圧勝したのだ。彼らは従来の自民党政治に飽き、「潰そう」と投票行為で意志表示をした。この事実を忘却した自民党関係者は、300議席を背景に国民を欺く政治を繰り返してきた。300議席に公明党がくっついた議席数があれば好き放題できる。４年前の総選挙で自民党自体が成仏したことを忘れて、我が世の春を謳歌してきたに過ぎない。

＜２年前の参議院選挙から揺り戻しがきている＞
　政治の世界に生きてきた人なら、「自然社会と同様に、政治の世界にも揺り戻しがある」という厳粛な法則があることをご存じのはずだ。「05年総選挙の勝ちすぎの反動が必ずくる。07年の参院選挙での民主党の完勝は揺れ戻しのスタートだ。次に東京都議選での自民党の完敗は、第二の揺れ戻しの波だ。そして、今回の総選挙では激震が走る。民主党が単独過半数を取る」と見通しを立てるはずだ。
　国民は馬鹿ではない。４年前、小泉政治手法に騙されたことを忘れていない。恨み骨髄に徹している。どうも日本人の気質が変質したようだ。最近では、執着心・粘着心を持つ人たちが増加した。「小泉が『自民党を潰してくれるのだろう』と期待して投票した。ところがアイツは裏切った。今度という今度は自民党を潰してやるぞ」と密かに怒りの念を燃やし続けている。４年間も、だ。この夏の終わりには判定が下るのだが、驚くべき事実は田舎・地方から「自民党にNoを突き付ける」ことだ。「なぜ、地方から反乱が生じるか？」については、別の稿で論じるとする。
　世論調査も大切だが、その根底にある国民の意識の激変状況の本質を掴めなければ、何の意味もなさない。民主党の圧勝は必然なのだ。

＊混迷する政局を受けて、政局展望セミナーを緊急開催する。
　「週刊ポスト」「SAPIO」などで活躍している政治ジャーナリストの武冨薫氏が講師を務め、刻々と変化する永田町の政局を、最前線の情勢取材に基づいて解説する。
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　演　題：　８月総選挙の先を読む「政権交代」で日本はこう変わる！
　　　　　　－民主党政治で活きる業界、滅びる業界－
　日　程：　７月24日（金）
　開　場：　16：30
　開　演：　17：00　（懇親会は18：45～）
　会　費：　5,000円（懇親会費込み）
　会　場：　西鉄イン福岡（アクロス福岡前）
　主　催：　NET-IB｜九州企業特報
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　株式会社データ・マックス（総務部）092-262-3388

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