前回(2005年)の郵政選挙では、山口県の小選挙区(全4区)を自民党が独占した。1区は高村派領袖の高村正彦氏、2区は福田良彦氏(福田氏は昨年の岩国市長選に転出し、現在は福田氏に約600票差で敗れた民主党の平岡秀夫氏が補選で圧勝して返り咲き)、3区は現官房長官の河村建夫氏、4区は元総理の安部晋三氏である。
今回、2区では山本繁太郎氏が補選に引き続き再挑戦するが、他の選挙区では同じ
顔ぶれで衆議院選挙に臨む。
一方民主党では1区に高邑勉氏、2区に平岡秀夫氏、3区に三浦昇氏、4区に戸倉多香子氏が立候補を予定している。
激戦が予想される他県の自民党議員からは、保守王国山口県の選挙を羨む声が聞こえていた。しかしこの山口県でも、都議選における民主党の躍進に見るように、自公連立政権への閉塞感を打破する機運が芽生えてきている。
前回までの選挙では、妻や秘書に任せて他の候補の応援をしていた大物議員も頻繁に地元に戻り、今までは回ったこともない中小企業を訪問し、票の掘り起こしに躍起になっていると聞く。今までのような安閑とした選挙は出来なくなっており、無党派層の投票行動に危機感を募らせているのが現状である。
【北山 譲】
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