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新型インフル 博多保健所「不作為」認めず
社会
2009年7月18日 09:00

 博多保健所が、新型インフルエンザの遺伝子検査要請を受けながら、管轄を理由に筑紫保健所にたらい回しにしたことについて、「不作為ではない」と言い張っている。
 
 6月6日、博多区内の小学生が春日市内の医療機関で診察を受け、簡易検査でA型陽性を示したため、医師が博多保健所に検体のサンプリングを依頼(検体のサンプリングとは遺伝子検査の要請と同義)。これに対し、博多保健所は「検体のサンプリングについては、病院所在地(春日市)の保健所(筑紫保健所)に依頼していただきたいと伝えた」(同保健所の『新型インフルエンザ相談票』の記述より)ことが明らかとなっている。
 さらに、6月4日にも医療関係者からと思われる問い合わせについて、「管轄の保健所に届けてもらうこと」(同)と答えている。
 
 福岡市民に新型インフルエンザの疑いが生じても、受診した医療機関の所在地が春日市なら、「管轄が違う」として、「遺伝子検査は受け付けない」という方針である。
 これは、明らかに市民を軽んじた不作為であると報じてきたが、同保健所(正式には博多区保健福祉センター)の永野美紀健康課長は、「不作為ではない」と反論する。あくまでも管轄が第一ということだ。
  
 新型インフルエンザ対策において、福岡市は市民に対し、発熱などの症状が出た場合には直接病院に行かず、まず最寄りの保健所に設置された「発熱相談センター」へ連絡するよう呼びかけてきた。市民はその指示通りに、住居地から最寄りの発熱相談センターに電話することになる。センター側は市民からの相談に対し、渡航歴や国内流行地への移動の有無を確認後、これらが「なし」という場合であれば一般の医療機関で受診してよい、と指導していた。しかし、「市内の医療機関からの遺伝子検査要請は受け付けるが、市外の医療機関からの要請は受け付けない」という方針については全く説明していない。患者である市民は、そんなことは知らずに信頼する医療機関を受診する。まさか福岡市民である自分が、福岡市の保健所から遺伝子検査を拒否されるなどとは、夢にも思っていない。市民にとっては「管轄」など何の関係もないのである。診療した医師らも、博多区内の子ども達だからこそ、感染の広がりを心配して博多保健所に連絡したのである。それでも「管轄が全て」という博多保健所の姿勢は、全く理解することができない。
 市民の命には管轄など何の関係もないのに、お役所仕事に徹する博多保健所の姿勢には、怒りを禁じえない。

 博多保健所の不作為について、次週さらに徹底検証してみたい。

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