吉田宏市長 |
福岡市には野菜や果物を扱う卸売市場として青果市場(博多区那珂)、西部市場(西区石丸)、東部市場(東区下原)の3か所があるが、吉田市長就任後の07年、3市場を統合し人工島に移転することを決めた。その折、複数の市場関係団体は「人工島への都市高速延伸」を条件に移転を了承したという経緯がある。
データマックスの取材により、都市高速延伸には10年かかるという事実があきらかになり、市場関係者の間から批判の声が上がっていた。
さらに吉田市長は、こども病院人工島移転に関して最大の問題とされた交通アクセスの解決方法として、「都市高速を延伸させる」と明言してきた。都市高速延伸に10年かかるということは、新病院開設から5~6年のタイムラグが生じることになり、救急搬送などへの重大な支障を来たすことは確実と見られる。子どもの命を守るという病院移転の目的が果たせないことは明らかであり、改めて移転の是非を問う必要が出てきた。
今年5月に行われた青果市場関係者と市側の会議では、都市高速延伸に10年かかり、新市場開設には「間に合わない」とする市側が、「辛抱して移転してほしい」と開き直りの姿勢を見せていた。
この市側の姿勢や21日の吉田市長の発言は、こども病院の患者家族や子育て世代に対しても「辛抱しろ」と言ったに等しい。
吉田市長の市民無視、無責任市政をこれ以上続けていいのだろうか。
【市政取材班】
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