(株)吉野家ホールディングスは22日、同社のグループ企業である(株)吉野家インターナショナルが、中国の「頂新(開曼島)控股有限公司」(伊藤忠商事(株)20%出資)の外食運営子会社である「頂巧(開曼島)控股有限公司」[本社:英領開曼島]と合弁会社を設立することで基本合意したと発表。吉野家インターナショナルは現在、中国国内において沿岸部を中心に出店しているが、今後は頂巧グループが保有する機能を利用し、四川省を初期エリアとして、出店ペースを速めるとしている。
中国の外食産業の市場規模は約20兆円とも言われ、年間平均18%の驚異的なスピードで成長を続けているという。そのなかでもファーストフード業界は中国の経済成長とライフスタイルの変化に伴い、2005年には日本円換算で約3兆8,000億円だった売上高が、08年は約6兆2,000億円と著しい成長を続けている。吉野家としても今後、中国市場を開拓するうえで、自力で出店するよりも現地有力企業とのタイアップが有利という判断なのだろう。
頂巧(開曼島)控股有限公司は現在、フライドチキンをメインメニューとしたファーストフード「DICOS(ディコス)」を中心に、中国国内で1,000店を超える外食チェーンを展開。そのDICOSは中国国内でケンタッキー、マクドナルドに次ぐ業界3番手の大手チェーンとなっている。
【矢野 寛之】
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