福岡県には、麻生首相をはじめ、山崎拓元副総裁、古賀誠元幹事長と派閥の領袖3人が揃う。とりわけ古賀誠氏の福岡7区は全国注視の選挙区である。磐石の地盤を誇ってきたはずの古賀氏が、マスコミをシャットアウトしてまでこまめに選挙区での集会を繰り返す。選対委員長の辞意を表明した折は「自分の選挙が危ないからだろう」とまで批判された。古賀氏が追い詰められているという福岡7区の選挙情勢はどうなっているのだろう。
福岡7区で古賀氏に挑む民主党の公認候補は、古賀氏の元秘書で改革派として知られた野田国義前八女市長だ。一定の知名度と若さに加え、古賀氏の選挙手法を熟知している手強い相手なのは事実である。
自民党の元幹事長、さらには派閥の領袖でもある古賀氏は、あらゆる意味で自民党の象徴とも言える存在。無駄な公共事業の代名詞ともなった「朧大橋」の建設には古賀氏が尽力したことから「まこと橋」の別称がつけられ、その存在は全国に知られる。古賀氏が道路族のドンである以上、民主党として福岡7区は最重点区なのである。
古賀VS野田の激突は「師弟対決」と報じられているが、関係者の証言や取材からは全く違った構図であることが浮かび上がる。結論から言っておくが福岡7区は「師弟対決」とは言えない。同区の選挙構図については別の見方をするべきである。
次週から、全国注目の福岡7区をリポートする。
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