読者のみなさんへ
弊社は『福岡にパワーを与える企業100社』を出版致しました。
同書は、昨今の経済動乱の最中にあって、絶えざるパワーとエネルギーで躍進を続ける福岡・九州の企業を、トップの肉声を交えながら紹介します。
成功の秘訣や、経営戦略のヒントが盛り沢山の内容となっております。企業経営者の方も、これから経営を目指そうとする方も、本書を読めば、勇気百倍!! ご期待ください。
【媒体概要】
福岡・九州の企業100社を、文章と写真とで紹介。カンパニーインフォメーション(会社概要)・代表プロフィール・ワンポイントPRを併せ掲載。
株式会社 データ・マックス
TEL 092-262-3388 FAX 092-262-3389
株式会社 ジャパンシーフーズ
小さな魚で大きな夢を紡ぐ
九州の海の幸、自然を届けて目指す日本一
-COMPANY INFORMATION-
代表者 : 井上 幸一
所在地 : 福岡市東区箱崎埠頭5-9-29
設 立 : 1987年7月
資本金 : 5,000万円
業 種 : 水産物加工業
年 商 : 23億円
TEL : 092-632-2135
URL : http://www.jp-seafoods.com
鮮魚商の中で見つけたニッチ
加工食品の需要増加を察知
今から21年前、一人の男が会社を興し、小さな工場で、細々と鯵(アジ)を捌いていた。それは家業のデパートで鮮魚をお客様に販売していた時に、鮮魚仲卸の友人から、「鍋を作ってくれないか」と頼まれ、加工工場をつくる決断をした。高度経済成長下、核家族化が進み、同時に、女性の社会進出に伴って家事時間も減少したことから、鮮魚加工品需要が高まることを見越して始まったものだった。
その会社がここで紹介する、(株)ジャパンシーフーズだ。同社では鯵を主力商品にすえ、「アジたたき」「アジ刺し」「アジフィーレ」などの生鮮加工食品を製造、全国での流通を図っている。特に鯵の加工技術や売上高では全国でもトップクラスの地位を占めている。
これは同社代表取締役社長、井上幸一氏が、鯵の加工は魚体が小さいため扱いにくく、大手食品加工企業が手を付けていないことに着眼。鮮魚加工品市場には、鯵の加工を事業として行なう隙間があることを認識し、主力業務にすえたことによっている。
同社では鯵だけではなく、他にも鯖や、鯵食用の各種ドレッシング、同じく加工醤油なども作っているが、売上高の90%を占めているのは、やはり鯵の生鮮加工食品群となっている。
鯵に目を付けたのは偶然の発想
そして差し迫られた必然
ニッチ(需要はあるものの、市場規模が小さいため、供給・提供が行なわれていない商品)を見つけることができたのは、井上社長27歳、家業の鮮魚商でデパートの鮮魚売り場を任されていた時のこと。鯵の刺身商品は人気商品であり、作ればすぐに売れていた。創業まもない時期に、鯵のラウンド(原魚)の出荷の要望があり対応していたが、しかし“ラウンド”となるとサイズの規格を揃えなければならず、注意して仕入れても、規格外のものが出てきてしまう。
当初、規格外の鯵は社員やパートさんに配っていたが、しかし、規格外の鯵が利益そのものだった。その処理に切羽詰っていた時に思いついたのが、鯵の刺身商品。以前から取り組んではいたが、なかなかうまく商品化できなかった。規格外の売れ残り商品をどうにかしなければ、という商売上の必然性とお客様のニーズがマッチし、鯵の刺身の商品化につながった。
しかし青身魚は鮮度の劣化が早く、白身魚のように色変りが少ない魚とは違って、扱いが難しい。「売れる」ということは判っていても、処理技術が伴わない。大手でも手を出さない商品であり、それ故に、井上社長も苦労したという。
しかし、商売として売れ残りを避けなければ、とのプレッシャーの中で、必死に鯵の加工に取り組み、鯵の生食用の商品化に成功した。
(以下、『福岡にパワーを与える企業100社』参照)
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