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上場企業を斬る

シノケングループ 研究(3)
上場企業を斬る
2009年7月27日 11:40

 構造計算書偽装事件が起きた2005年末、同社は資金調達のために20億円のMSCB(転換社債型新株予約権付社債)を発行した。株式の希薄化を招くMSCBの発行により、大方の予想通り株価は下落基調となった。この段階で「15万円程度にまで下落する」との予想もあった。
 発行を決議した05年12月13日の株価32万5,000円を基準として、当初の転換価額は30万円に設定されたが、1回目の転換価額の修正が行われた06年1月10日には27万5,000円まで下落した。その後も下落傾向に歯止めが掛からず、同年2月21日には14万円にまで落ち込んだ。図らずも、当初予想が当たる結果となったのである。
 だが、この2月を底として同社の株価は徐々に上昇に転じる。06年3月期決算で事件の損失処理が一応済んだこと、不動産市況が活況を呈し始め、同社もファンドへの物件売却が進み始めたことが好感されたためだ。株価は30万円前後の水準まで戻り、業績も再び伸び始めたことで、前向きな事業戦略が打てる体制が整いつつあった。しかし07年に入り再び状況が暗転する。アメリカ発の「サブプライムローン問題」が噴出し、国内の不動産市況が悪化し始めたからだ。不動産市況の落ち込みに連動する格好で、同社の株価は07年9月には7万円台にまで落ち込んだ。

~つづく~

【緒方 克美】


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