相談者 56歳男性
ある店舗の倉庫から商品がなくなる事件が起こり、内部の犯行と断定した私は探偵社に依頼しました。商品紛失の経緯、状況から疑いのある男性社員M氏(30歳)の行動を1週間に渡り調査してもらうことになりました。
店長から聞く限り、M氏の評判はまずまずで、仕事にも真面目で人当たりも良く、営業成績も良い方とのことでした。独身で両親と実家に住んでおり、親にプレゼントを買うこともあったらしく、とても親想いであるとも話していました。そんな彼がなぜ??と店長も私も落ち着かない気持ちで1週間を過ごしました。
調査期間が終了し、探偵社から結果報告の連絡がありました。M氏は、当社に申告していた実家には現在住んでおらず、別の場所で女性と同棲していることが判明しました。女性は23~25歳くらいで、派手な服で身を装い、仕事は当社と同業のブランド品を扱う会社で、販売業務に就いているそうです。調査期間中にM氏が、その女性にプレゼントを渡しており、後日確認した結果、それは当社の倉庫から紛失していた商品であることが判明しました。
M氏は全て自分の犯行であったことを認めました。倉庫から横領した商品のほとんどは、インターネットオークションで販売していたそうです。同棲していた女性がブランド品を買いまくって作った借金で首が回らず、それを何とかしてあげたくてやってしまったとのことでした。
どんな理由があるにせよ、横領は横領です。店長をはじめ、一緒に働いていた社員たちも動揺を隠せない様子でした。M氏は退社することなり、横領した商品代金は全て彼の両親が立て替えることになりました。
その後、私は探偵社の方にアドバイスをもらい、店舗内のカメラ設備を充実させるとともに、在庫管理をより一層厳重にすることにしました。一生懸命仕事をしてくれている社員や、社員を信頼して頑張ってくれている店長たちが余計なことを考えずに、集中して仕事に取り組める環境を作る。それが私の仕事でもあると改めて考えさせられたからです。今回のことを踏まえ、今後もリスク管理を徹底していこうと思います。
(了)
総合探偵社F.R.C. 鈴木教夫
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福岡県公安委員会 探偵業届出証明 第90080079号
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