スーパーやコンビニで売られている冷凍パスタはとてもおいしくなった。家庭で茹で上げた麺をいったん冷凍し、その後解凍しても全くおいしくはないのだが、最近では調理に電子レンジを使用する商品のなかに、いわゆるアルデンテと遜色がないものが増えてきた。冷凍技術の進歩にはただただ驚くばかりだ。
しかし、先日、とある有名店で経費削減のためにシェフが茹で上げていたパスタをやめ、冷凍パスタに切り替えたという話を聞いた。パートやアルバイトでも簡単に作れて、かつおいしい。経費の削減にもなるとのことだった。味の違いは素人の舌ではほとんどわからないという。このお店のパスタはよく食べに行くが、相変わらず安くてうまい。だがどこか味気なさを感じる。合理化によって得られるものは多いが、大切なものを失っている気がしてならない。
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