ピュアラの倒産を決算の数字から見てみる。まず、2007年2月期の決算。借入金は短期2,700万円、長期1億6,400万円となっており、売上6億7,900万円からすればまだ大きな負担ではない。実際、支払利息も397万円に留まっており、経常ベースでは1,007万円の利益を出している。
ただ、08年2月期では財務内容が悪化している。まず、大きな変化は設備投資を行ったことで、借入金が大幅に増加。08年2月期時点では、短期4,000万円、長期3億3,300万円となっている。これは売上7億6,500万円のほぼ半分にもあたる金額。そのため、支払利息も854万円にまで増加し、経常利益は575万円と半減している。さらに、総資産5億3,000万円に対して純資産合計は3,715万円となっており、いわゆる自己資本比率は10%を割り込む状況となっている。売上は伸びているものの、財務体質だけみれば、決して好調とは言えない状況である。
【宮野 秀夫】
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