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上場企業を斬る

シノケングループ 研究(8)~ビジネスモデル崩壊の危機-その4
上場企業を斬る
2009年8月 3日 11:39

 サラリーマンや公務員を木造低層アパートのオーナーにするビジネスモデルで基盤を形成した同社は、マンション販売会社向けの投資用マンションの1棟売り、不動産ファンド向けの賃貸マンション販売により、業績を伸ばしてきた。販売の伸びは管理戸数の増加につながるため、販売が順調な間は売上、利益とも順調な伸びを見せる。だが、伸びが止まり販売も低迷し始めると、内包されていたリスクが表面化し、財務内容の悪化が加速度的に進む。同社の場合、「偽装事件」で財務内容が痛んでいたところに、「サブプライムローン」、「リーマン・ショック」が追い討ちをかけたため、財務内容の毀損は著しいものとなった。
 金融危機で不動産ファンドの購入キャンセルにより、物件を抱え込む。投資用マンションの販売先であるマンション販売業者の不振により、販売が低迷する。金融機関の融資が厳しくなったことで、個人向けのアパート販売も低迷する。安定収入となるべき管理戸数は伸び悩み、物件開発に伴う借入金の増加が資金繰りを圧迫する。こうして借入金に依存したビジネスモデルの危うさが浮かび上がってくる。負のスパイラルに落ち込んだ同社は、金融機関への返済を延期せざるを得ない状況となった。
 不動産ファンド事業から徹底し、コア事業である個人向けアパート販売、投資用マンション販売、賃貸管理事業へ経営資源を集中する方針を打ち出しているが、コア事業そのものが崩壊の危機に直面しているのである。

~つづく~

【緒方 克美】


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