朧大橋(おぼろおおはし)は福岡7区を象徴する公共事業である。橋の建設に尽力した自民党・古賀誠元幹事長は、「朧橋が『まこと橋』であれ、有明海の道路が『まこと道路』であれ、なぜ、今それを必要としているのか考えていただきたい」と胸を張る。自らの政治力を誇示する古賀氏だが、橋を取り巻く現実を知っているのだろうか。
八女市側から朧大橋へとつづく山道には、ところどころに写真のような看板が掲げられている。
実は、朧大橋ができたため、産業廃棄物処理業者が橋の近くに産廃処理場の建設を計画しているのだという。橋周辺の処理場計画は2か所とも言われる
古賀氏は、朧大橋の建設はふるさとと子ども達の未来のためだと言うが、現実はのどかな山間部に産廃処理場を呼び寄せるという結果をもたらしているのだ。
朧大橋は新たな公共事業の誘導装置だと断じたが、それだけでは足りなかったようだ。処理場のほか、暴走族の騒音も地元を悩ませているのだという。
便利さを大義名分に巨額の税金を投入したあげく、自然破壊と暴走族の騒音を招いてしまっては、子ども達に合わせる顔などないだろう。
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