実態はまさに役人天国だった。民間では考えられない杜撰な出張旅費の清算のあり方に批判の声があがっている。
データマックス取材班が5日までに県内すべての自治体に確認したところ、報じてきた28市(福岡、北九州両政令市含む)のほか、34町4村についても清算時の宿泊費領収書添付を義務付けていなかった。県内すべての自治体で領収書なしの旅費清算が行なわれていることになる。
いずれの自治体も、職員の等級に応じて規定の額を渡すシステムとなっており、清算について厳しいチェック規定はない。いわゆる「投げ渡し」の状態だ。ちなみに、福岡市の「福岡市職員等旅費支給条例」に規定された等級ごとに支払われる金額(交通費を除く)は別表の通りである。中小企業では考えられない厚遇ぶりと見るがいかがだろう。
少なくとも清算時に領収書がないということは、説明責任が果たせないということである。こうしたことから変えていかなければ、地方分権の受け皿としての資格はあるまい。
等級 |
職員 |
日当 |
宿泊料 (1夜につき) |
食卓料 (1夜につき) |
特等級 |
各機関の長(消防局長を除く。),副市長,市議会議員,教育長,各機関の長が市長と協議して定める者 | 3,300円 |
16,500円 |
3,300円 |
1等級 |
8級及び7級の職務にある者,教育委員会委員,選挙管理委員会委員,選挙長,人事委員会委員,農業委員会委員,固定資産評価審査委員会委員,固定資産評価員,建築審査会委員,消防団長,各機関の長が市長と協議して定める者 | 3,000円 |
14,800円 |
3,000円 |
2等級 |
6級及び5級の職務にある者,投票管理者,開票管理者,選挙立会人,投票立会人,開票立会人,消防団副団長,消防団分団長,附属機関の委員,各機関の長が市長と協議して定める者 | 2,600円 |
13,100円 |
2,600円 |
3等級 |
4級以下の職務にある者,前各項に定める者以外の特別職職員 | 2,200円 |
10,900円 |
2,200円 |
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