写真は、建設が進む九州新幹線新大牟田駅の建設工事現場である。現地に立つ看板には「輝く未来を乗せて九州新幹線」の文字が躍る。
看板の下に目を移せば「三井住友・安藤・坡平JV」と共同企業体を構成するゼネコンの社名が・・・。
三井住友といえば03年4月、三井建設と住友建設が合併してできたゼネコンであるが、昨日まで報じてきた「朧大橋」の建設工事を請負ったのは合併前の住友建設である。
九州新幹線のルート選定や新駅の建設には、1998年に運輸大臣を務めた自民党・古賀誠元幹事長の政治力が働いたといわれる。地元としてはありがたい話であろうが、新駅建設をめぐっては、その必要性や建設の是非について反対意見も相次いだ。特に周辺自治体との間でギクシャクしたのが筑後市に建設中の船小屋駅である。(下の写真は建設中の船小屋駅)
古賀氏が公言するように、福岡7区の巨大公共事業はほかの地域とは比べものにならない多さだ。大手ゼネコンにとってはよだれの出そうな選挙区である。しかし、地場業者からは「下請けの下請けでは少しも儲からない。それでも選挙になると忠誠を誓うしかない」との恨み節が聞こえてくるようになった。地殻変動の予感を感じる政界関係者は少なくない。
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