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建設業界の変化【09衆院選】
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2009年8月11日 09:10

 今月初旬のことだった。朝9時を少し回った時間に福岡市内の大通りをぞろぞろと人が行く。女性が同じ制服を着ており、男性の中にはワイシャツ姿に混じって作業着姿も・・・。ひと目で地場の建設関連企業の従業員であることが分かる。総選挙に向けて、朝礼ついでに政治家の演説に付き合わされるのである。
 道を歩く従業員たちのだらだらとした姿からは、「積極性」など微塵も感じられない。ほんとうに「仕方なく」といった態度にしか見えないのだ。
 長年、選挙を見続けてきた者からすると、「ああ、これはいけない。票にはならない」と感じてしまう。集会などには「会社に命じられ」渋々参加するが、投票まで期待できるかといえばNOのパターンなのだ。
 それでも、立候補予定者陣営としては、企業朝礼での挨拶や、集会への動員には手を抜けない。
 頼まれる建設業社側は、以前のように金も人も票も、というわけにはいかないが、後援会入会申し込み書を集めたり、朝礼に招いたり、集会への参加呼びかけ程度は行うのだという。
 しかし、社員が投票所に足を運んでからはどうなるか分からない。ある建設会社の社員は「誰に入れるかは私の自由。会社の指示で投票先を決めることはない」と断言する。会社も昔ほどやかましく言わないのだという。
 建設業界と政治の密接な関係が「ムダな公共事業を招く元凶」として断罪される世の中になった。建設業界に求められているのは、企業としての健全な営業活動を通じ、どう生き残りを図っていくかのビジョンである。個々の社員は、とうに政治を見限っているのだから・・・。


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