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福岡7区 松山千春熱唱 公選法は守られているか!(1)
政治
2009年8月24日 09:08

 激戦が展開される福岡7区で、総選挙公示後、歌手の松山千春氏が複数回にわたり自民前職の選挙応援に入り、自身の持ち歌を披露した。選挙期間中のことであり、プロ歌手が歌を披露して特定候補への投票呼びかけを行なうことには、公職選挙法上、大きな疑義が生じる。

 公示後、福岡7区に入った松山千春氏は、大牟田をはじめとする複数の演説会場で自民前職への投票を呼びかけた。応援演説の途中で「季節の中で」「大空と大地の中で」など、自身のヒット曲のさびの部分などを歌った。演説の内容については次の稿で録音した一部を公開する。

 松山千春氏は、公示前の8月12日にも同じ自民前職陣営の応援に来福、集会の場で自身のヒット曲を披露している。「NET-IB」17日付けの記事では、芸能人が選挙応援の際に自らの芸を披露した場合、有権者に対する利益供与とみなされ、公選法違反に問われるケースがあることを報じていた。歌手なら歌を唄った場合がそれにあたる。
 この点について総務省選挙課に確認したところ、細かな状況が分からないので一般的な見方としながらも、公示前のケースは公職選挙法119条の5「後援団体に関する寄附等の禁止」の規定に抵触する可能性があると明言している。同条は、衆院選立候補予定者を支持・推薦する政党その他の団体又はその支部が、選挙区内の人間への寄附を禁じたものである。

 18日の公示以後、同様の事案が発生すれば、今度は候補者自身が公選法違反に問われることになるのは言うまでもない。
 国会議員は立法府の一員であり、法律を作る側の立場である。ルールを守るのは当然の責務ではないのか。一般市民はどこまでが法律(公選法)違反になるのか分からない。しかし、芸能人がその芸を披露し、特定候補者への支持あるいは投票を呼びかけた場合、公選法に抵触することは選挙関係者の間では知られている事実である。正々堂々の選挙を標榜するのなら、襟を正すべきであろう。さらにこの問題について検証してみたい。

(つづく)

【総選挙取材班】

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