原弘産は、住吉重工業に対して5億4,818万円の不良債権が発生したことは「その2」で触れたが、その他にも住吉重工業の銀行借入金に対して保証をしていた。
そもそも、住吉重工業は1995年5月に和議を出して再建中の会社であったため、原弘産が05年4月に支援に乗り出し連結子会社になっても、和議債権の弁済をしている間は単独で金融機関からの融資は受けることができなかった。そのため、原弘産が保証することで、金融機関から融資を受けていた。
原弘産の保証で融資を受けた金融機関は、もみじ銀行・商工中金・西中国信金の3行。借入残高は、もみじ銀行が1,245万円、商工中金2億2,823万円、西中国信金2億7,332万円、合計5億1,400万円になる。
その結果、原弘産は一般債権の5億4,818万円に銀行保証債務の5億1,400万円が加わり、10億6,218万円からの不良債権が発生する可能性があるのだ。
しかも、各金融機関との調整や不動産担保の処分などにより金額は流動的ながら、保証債務分は資金状況の厳しい原弘産にとって頭が痛いキャッシュアウトとなる。原弘産の動向にますます注目が集まることになる。
(つづく)
【石崎】
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