先般、国内銀行が保有する国債残高が昨秋から急増、6月末には111兆円台と最高水準に達したとの新聞報道がなされた。この原因は資金需要の低迷により銀行が運用難に陥っているためとのことである。確かに企業の設備投資が大幅に減少しているのは事実である。
しかしながら、資金需要には設備投資等の前向きの資金需要と赤字補填等の後向きの資金需要がある。依然として地場中小零細企業を取り巻く環境は厳しく倒産が多発している現状を地場金融機関はどうみているのであろうか。後向きの資金需要にも目を向けるのが地場金融機関の大きな役割である。
【久米 一郎】
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