福岡市役所の公文書への信頼性は皆無となった。
今月25日には、総務企画局国際課による08年のスリランカ出張の「出張復命書」改ざんが判明。さらに、同出張の「旅行命令書」自体が、書類上はあり得ないはずの07年度に出されたことになっていたことも明らかとなった。正式な命令書がないまま海外出張した形だ。
改ざんに加え命令書無き出張。これでは福岡市の業務に対する信頼性は皆無となる。税金を使った公費出張であるにもかかわらず、緊張感のない仕事が行われていることに市関係者や市民から怒りの声があがる。
ある市OBは公文書改ざんについて「考えられない。決済が終わった書類に恣意的に加筆すれば、改ざんになることくらい分かりそうなもの。これがまかり通れば、役所の文書は改ざん自由ということになる。市民から何といわれても説明がつかない」。
さらに、あり得ない旅行命令書については「命令日を間違えましたでは済まない。この間違った文書に従い公金を支出している以上、不適格な支出として返納させられても仕方がない。国際部はこんなに杜撰な仕事をしていたのだろうか?」。
記事を読んだ市民からも「海外出張の問題は議員だけかと思っていたら、職員もデタラメをやっていたということですね。市民は何を信じればいいんでしょう。でも、何人ものチェックを通っているでしょうに、ばれなかったことの方が恐ろしい。組織ぐるみで不正をやっているんじゃないでしょうか?」
実は、市民からの意見が指摘するように、それぞれの文書が「決済」されていることにこそ、問題があるのだ。この点について、もう少し詳しく検証してみたい。
(つづく)
【市政取材班】
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