「選挙が終わった瞬間、思わずアーァと溜め息をついてしまいました。久留米はもう変わらない。そう思うと悲しくてなりません」
久留米に在住し、福岡を拠点にビジネスを展開するA氏はそう呟いた。久留米市、うきは市、小郡市、大川市などを選挙区とする福岡6区で、自民党の鳩山邦夫氏が民主党の古賀一成氏に大差をつけて勝利した。世の中の流れは政権交代、自民党政治へのダメ出しにより、当初から大差で民主党が勝利する事は予想されていたが、従来から保守層が多く占める福岡6区は激戦となり、鳩山邦夫氏13万8,327票、古賀一成氏11万9,481票と約2万票近くも差をつけられる選挙となった。前回の選挙でも2万票近く票を離され古賀一成氏は小選挙区で敗北。2期連続で保守層の壁を打ち破ることができなかった。「保守的な街・久留米でも今回ばかりは組織選挙も通用しないと思った。だが、ふたを開けてみれば前回とほとんど変わらない。何か久留米の街の現実を見ているような気がするよ」と前述のA氏は続ける。久留米市の駅前の商店街は閑古鳥が鳴き、倒産、廃業が後を絶たない。「政権交代に国民が関心を寄せている中で、従来のままが良いと保守的になるのだろう。新しい事をやろうとしない。これじゃ街の発展は永遠に望めないね」
(つづく)
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