住宅着工件数、
「景気回復」にはほど遠く
以下、住宅着工戸数の推移を表で見てみよう(図1、2)。
これを1月~7月の累計で比較してみると、
09年1~7月 46万2,864戸 うちマンション 5万2,462戸
08年1~7月 64万799戸 うちマンション 12万3,329戸
07年1~7月 68万6,261戸 うちマンション 13万992戸
09年の新設住宅着工戸数は08年同期比で27.8%減少、07年比では実に32.6%も減少していることになる。07年6月20日には新建築基準法が施行され、その後に混乱が続いたが、その直前の状況が不況とはいえ、順調な着工ぶりだったことがうかがえる。
7月の完全失業率は過去最悪の5.7%を記録し、年末に向けてさらに悪化しそうな様相である。同じく、消費者物価動向指数も対前年同月比で2.2%低下し、過去最大の下げ幅となった。
麻生首相が今回の衆議院選挙前に強調していた『景気は回復しつつある』という状況にはほど遠いのである。こうしたなか、住宅需要は上向くどころかさらに下振れする可能性が高い。
【徳島 盛】
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