安いレストラン!?
上海空港で貸し切りバスに乗り込んだ我々は、最初に昼食に向かった。腹が減っては何とやら、視察の前にまずはおなかを満たしておかねばなるまい。
我々が向かったレストランは、空港近くの「錦江之星」というお店。店が近づいてくると、現地ガイドの方が言う。
「ここは、とても安いレストランです。ホテルに付いているレストランなんですが、とても安いね」。
・・・車内に微妙な空気が漂う。
今から行くレストランのことをおもむろに「安い」と言われ、皆、どう反応していいかわからないといった表情だ。ガイドさんには、少しばかり空気を読んで欲しかった。
店内に入ると、確かに高級店とは言いがたいが、別段汚いというようなことはなく、日本にある普通の中華レストランといった感じだ。運ばれてくる料理も特段変わった様子もなく、ある程度普通だったように感じる。味に関して個人的な感想を言わせてもらえば、野菜類は総じて美味しかったように思う。逆に肉・魚類は、多少風味が漢方っぽい感じがしたりして、好みが分かれそうな感じだ。あと、炒飯は味が薄かった。
臭うSA「北岸」
杭州湾に架かる海上大橋の直前にある、サービスエリア(以下、SA)「北岸」。杭州湾の北に位置するから「北岸」とは、実に分かりやすいネーミングだ。
我々は橋を渡る前に、ここでいったん休憩をとることになった。皆、バスを降りてトイレに行ったり、買い物に向かったりと、各々時間を過ごす。
バスを降りてSA内に入っていくと、何やら臭う。しかも、ひどく臭い。牧場などで感じる類の臭気である。
初めは、SA内のトイレから臭っているものかとも思ったのだが、どうやら違う。それでは辺りに家畜でも飼育されているかといえば、その様子もない。臭いの原因を考えながら辺りを見回すと、ある看板が目に入ってきた。
『臭豆腐』
・・・これが原因か。この単語は以前にテレビで見たことがある。中国の旅番組か何かで、レポーターが「臭い」を連発していた記憶がある。そのときはテレビ越しだったので「ふ〜ん」としか思っていなかったのだが、こうして実際に臭いを嗅いでみると、確かに臭い。とても食べ物の発する臭いとは思えない。店の外にいて、これだけ臭うのである。実際に間近で嗅いでみたら、倒れるかもしれない...。
ということで、臭豆腐にチャレンジすることなく、そそくさと退散してしまった弱虫な私を許してください。あれは無理...。
休憩時間も終わり、バスが発進する。
次回はいよいよ、全長36kmもの杭州湾海上大橋を渡る。
【坂田】
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