廃業したい工場を買収して欲しいといった自らの意志での工場閉鎖はさておき、何とか存続させたいという工場もあるのは事実。経営が苦境に立たされても「先祖代々受け継がれた工場を潰したら創業者に顔向けできない」と面子・プライドが集約化に向けての障壁になっているようだ。もちろん、集約化するためのコストの問題もある(工場を撤退させる場合など)。
だからこそ、地域内で協業し、利益は会社間でそれぞれに見合ったかたちで分かち合うための集約という考え方もあり、それらを実現させていかねばならない。M&A、営業権譲渡に対して“共同操業、製造委託”が挙げられる。福岡県下の生コン工場経営者の「生コン業界は“量の分配”から“利益の分配” をする仕組みにシフトしていかねばならないし、また業界人が強く意識して活動していく必要がある」という言葉を心に刻んでおくことが、集約化への第一歩であろう。
【河原 清明】
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