ネットアイビーニュース

NET-IB NEWSネットアイビーニュース

サイト内検索


カテゴリで選ぶ
コンテンツで選ぶ
会社情報

選挙レポート

政権選択選挙の裏側(8) 40日間密着・福岡5区民主党の戦い
選挙レポート
2009年9月18日 08:05

 「とにかく露出が足りない。多くの人にまずは知ってもらわなくてはならない」
 企業経営者A氏は語る。
 「支援者たちをまとめるのに時間を費やすのではなく、新たな支援者の獲得や浮動票の獲得のために時間を費やすべきだ」
 ある秘書が吠える。
 より多くの人に楠田大蔵を知ってもらうにはどうするべきか。考えに考えた末、導き出した結論は駅頭での朝立ち、路上での辻立ちを積極化すること。地道な作業ではあるが、着実に知ってもらうためにはこの方法が最良だ、ということに落ち着いた。
 告示の翌日、8月19日から、早速実行された。朝7時に選挙区内の西鉄、JRの駅4、5カ所に、それぞれ4、5名ずつが集まり、駅の周囲にノボリやポスターを設置する。その後、駅に来る人々に民主党マニフェストなどを配る。
 「福岡5区、民主党の楠田大蔵をよろしくお願いいたします。いってらっしゃいませ」
 と声をかけて、とにかくマニフェストを配る。自分の選挙区の民主党候補は楠田大蔵であるというイメージと、この選挙は政権選択がメインテーマであるというイメージを、一人でも多くの人に知ってもらうためだ。
 楠田氏本人も駅から駅へと移り、演説をする。これを連日行なうのだ。なかには声をかけてくれる人もいる。
 「今度は民主党に入れるけんね。がんばってね」
 こういった声援は多く聞かれた。
 なかには批判的な人もいるが、多くの人がビラを受け取ってくれて、応援していると声をかけてくれた。政権交代の風は、間違いなく吹いてはいた。
 朝立ち、夕立ちを繰り返し、それぞれの駅で日を変えて何回も楠田候補をアピールする。イメージの刷り込みを狙ってのことである。
 積極的なアプローチではあるが、どれほどの効果があるのかは全く見えない。後援会に入ってくれるという人があるわけではないし、ましてや一票入れてくれると念書をとるわけでもない。ただただ、声を張り上げビラを配るだけ。何となく風が吹いていることは分かるが、楠田陣営が安心することはなかった。
 どこからともなく、楠田陣営劣勢とのメディアによる調査結果が伝えられる。何とかしなければ。残された時間は残り1週間となっていた。

(つづく)

【柳 茂嘉】


*記事へのご意見はこちら


※記事へのご意見はこちら

選挙レポート一覧
選挙レポート
2010年7月12日 10:03
選挙レポート
2010年7月12日 10:00
選挙レポート
2010年6月29日 08:00
選挙レポート
2010年6月28日 10:53
NET-IB NEWS メールマガジン 登録・解除
純広告用レクタングル

2012年流通特集号
純広告VT
純広告VT
純広告VT

IMPACT用レクタングル


MicroAdT用レクタングル