(着実なインフラ整備が必要)
税金のムダ使いは由々しき問題であり、使い道をきちんと見直して効率的に活用していくべきとの主張は全面的に支持できる。公共事業においても無駄があるとすれば、大いに見直すべきである。
しかし子々孫々の将来を見据えた安心・安全な国土や空港、港湾といった交通ネットワーク形成等の国際競争力を保つための社会資本整備は、国力の基礎であり着実に実施すべきものである。また戦後復興期や高度経済成長初期に急ピッチで整備された社会資本は老朽化が著しく更新の時期を迎えている。さらに、地震、水害などの被害対策や道路、鉄道、河川護岸等のインフラはもとより、ビルや住宅の耐震など、早急な取り組みを必要としている事業が国内各地に数多く残されている。無駄の点検作業で生み出された資金は、国民の生活と財産を守るため、これらのインフラ整備に優先的に活用すべきである。
民主党には人間を大事にする政治とともに、「人の命と財産を守る生活基盤、産業基盤の整備=コンクリート」も大事にする政治に期待したい。
この談話は、一方的な公共工事削減に対して再考を促す内容でコンクリートも人を守る重要なコンテンツであることを述べている。
(つづく)
【河原 清明】
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