(環境問題におけるセメント産業の重要性)
セメント産業は我が国をきれいにする静脈産業でもあり、1トンのセメント生産に450㎏弱の廃棄物、副産物を受け入れている。石灰石の半分以上や下水汚泥の35%超が、セメント工場において適切に処理され、最終処理場不足の緩和など環境負荷の低減に大きく貢献してきた。
我が国のセメント産業は、石炭以外の原料を国内調達できる地産地消型産業として国づくりのための基礎素材を供給するともに、資源循環型社会を実現していくためにかけがえのない存在となっている。
セメント産業は我が国にとって欠くことのできない産業であり、様々な政策を実行される際には、こうした基幹産業が安定的に活動できるような経済社会づくりに取り組んでいただくようにお願いしたい。
以上5回に渡ってセメント協会会長 渡邊 穰氏の談話を紹介した。総じて今まで通りには行かないことへの危機感と、業界再興に向けた強い決意もうかがえる。民主党とセメント業界さらには生コンクリート業界との市場を巡る攻防のアクションやコメントに今後も注目していく。
【河原 清明】
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