前回、「ハウステンボス(長崎県佐世保市)に対し、ホテルマネージメントインターナショナル(HMI)が支援出資する方向で、野村プリンシパル・ファイナンス(野村PF)と交渉している」ことを報じた(9月18日付Net-IB)。しかし、こうした交渉事は通常水面下で行なわれるもので、表面化するのはことが成就してからだ。事実、前回の取材で、HMIは情報を表に出さない企業体質だと感じた。では、いったい誰がマスコミにリークしたのか。
「それはほかでもない野村PF」とある関係者は指摘する。取材を進めるなかで、「意図は分からないが、交渉がうまくいっていることをアピールしたかったのではないか。ただ、HMIも脇は甘くない。100億円超とも言われている負債を整理しない限り、支援に乗り出す可能性は極めて低い」というのが関係者の見方だ。
こうした情報を「右に倣え」でいっせいに報じたマスコミは、実は野村PFに踊らされているだけではないか。もし仮に、支援を求めるべき「ハウステンボス協力会」ではなく、「記者クラブ」だけに真っ先にリークされていたとしたら、何をかいわんや、である。
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